企画お知らせ:インクルーシブ教育と文科省通知と障害者権利条約と〜国連対日審査パラレポ提出上田哲郎さんを招いて

やおきょうそが所属する大阪教組には、ブロックごとのチームがあります。八尾は河内ブロックです。

そして、このブロックごとに毎年とりくんでいるのが、「教育改革フォーラム」

これは、「社会対話」を促進するためのとりくみです。???なんだそれ???という疑問にこたえることも含めて、企画のお知らせです。教育現場にとって、とてもタイムリーで、しかも、これからの教育のあり方を左右する、とてもいいテーマですので、教職員はもちろん、教職員でない方も参加できますので、ぜひとも、記事をごらんいただき、ご参加いただけますとうれしいです。

何はともあれ、告知です😆

今回の企画のテーマはインクルーシブ教育です。

ゲスト

5月ごろ文科省から学校現場にある通知が出されました。支援学級に運用に関するものです。

この通知は大阪の教育現場は大きな混乱を引き起こしました。各自治体では組合と教育委員会で様々な交渉、協議がおこなれ、現在は少しだけ落ち着きをとりもどしましたが、現場としては100%なっとくというわけではありません。

また、その後、コロナで2年ほど遅れていた、障害者権利条約についての国連対日審査が行われました。ここでは、日本の支援教育のあり方についても大きな話題になっています。日本の多くの市民団体がパラレポを提出したり、ロビー活動をしたり。

今回の企画では、パラレポを提出して、審査において発言をされた、豊中の上田哲郎(うえだてつお)さんをゲストに招き、現場からの発信も絡め、インクルーシブ教育について考える時間にしたいと思っています。たくさんの人の参加をお待ちしています。

日時:2022年11月18日(金) 18:30〜20:00

場所:大阪上本町 たかつガーデン + オンライン(ZOOM)

社会対話ってなに?

教職員組合では、これまでも、これからも社会対話というものを大切にしています。

そもそも教育というものは私たちにとって2つの側面があります。1つは、私たちの仕事、もう一つは社会のすべての人に必要な権利。

仕事のあり方としての教育と、権利としての教育、この2つの側面はつながっています。私たちは労働組合なので、仕事のあり方として様々な要求をして、勤務条件の改善にとりくみますが、同時にどんな教育のあり方がのぞましいのか、社会の一員としてかんがえていくということも大切になってきます。

この教育のあり方はもちろんですが、これにつながる教職員の勤務条件などについても、いろいろな人との対話を重ねて、よりよい教育のかたちを探っていくということなのです。

それが、社会対話なのです。

今回、いろいろな人たちとともに考えたいテーマ、それがインクルーシブ教育です。

なので、今回のフォーラムは教職員だけではなく、基本的にどなたでもご参加いただけるのです!

4月にいったいなにがおこったか

2022年4月27日 特別支援学級及び通級による指導の適切な運用について(通知)というものが出されました。

この通知における最大のポイントは、

原則として週の授業時数の半分以上を目安として特別支援学級において児童生徒の一人一人の障害の状態や特性及び心身の発達の段階等に応じた授業を行うこと。

特別支援学級及び通級による指導の適切な運用について(通知)

わたしたちはインクルーシブな学校をめざしています。だから、法律的には支援学級在籍の子どもたちも、基本的には「○年○組」の子どもとして考えます。子どもに応じて、支援学級での学習が必要なときに支援学級で学習するというスタイルです。これがインクルーシブだと思っています。

そこに形式的に「半分以上は支援学級で」と決められてしまうと、適切な支援をうけることができなくなってしまう子どもが出てくる可能性があるわけです。

そして国連で

国連で採択された障害者権利条約というものがあります。日本の状況は次の通りです。

障害者権利条約は,2006年12月13日に国連総会において採択され,2008年5月3日に発効しました。我が国は2007年9月28日に,高村正彦外務大臣(当時)がこの条約に署名し,2014年1月20日に,批准書を寄託しました。また,同年2月19日に同条約は我が国について効力を発生しました。

外務省 https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/jinken/index_shogaisha.html

国連の条約を批准すると何年かに1回、その国の政府が条約の理念を実現するために、とりくみをすすめているのかどうかの審査があります。

そして、日本政府のとりくみに対しての審査が、実は、コロナ前に予定されていたのですが、コロナの感染状況によって、延期になっていました。そして、それが、実施されたのが、2022年8月です。その審査結果とも言える勧告が9月に出されました。

この勧告では、もちろんこの間の日本政府のとりくみで評価される点も述べられていますが、教育に関しては、今回の文科省の通知のようなあり方に対して、即刻改善するように要請されています。

障害者権利条約では教育について

障害者が障害に基づいて一般的な教育制度から排除されないこと及び障害のある児童が障害に基
づいて無償のかつ義務的な初等教育から又は中等教育から排除されないこと。

とされています。今の日本の特別支援学級や特別支援学校というあり方に対して、分離教育であるとして改善が要請されたというわけです。

日本政府は今の特別支援学級や特別支援学校という制度について、通常の教育制度であると主張しています。しかし、それはなにかおかしい。今回の文科省の通知とインクルーシブ教育について考えたときにやっぱりおかしいと思うわけです。今回の企画ではそのあたりのお話をみんなで聞きながら、考えてまいりたいと思っています。

最後にもう一度告知です😆

ただただ、多くの人に参加してほしい!
2022年11月18日(金)18:30~20:00
オフライン:たかつガーデン
オンライン:ZOOM
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